税理士試験対策〜減価償却(普通償却)〜独学で合格できるか?

減価償却(普通償却その1)

1、減価償却資産の意義及び範囲

 

(1)減価償却資産の意義

減価償却資産とは、棚卸資産、有価証券及び繰延資産以外の資産のうち償却すべきものとして一定のものをいう。
なお、事業の用に供していないもの及び時の経過によりその価値の減少しないものを除く。

時の経過によりその価値の減少しないものって?
 →土地、土地の上に存する権利、電話加入権、書画、骨とうで一定のものなど

 

(2)減価償却資産の範囲

有形減価償却資産
 ・建物及びその付属設備
 ・構築物
 ・機械及び装置
 ・船舶
 ・航空機
 ・車両及び運搬具
 ・工具、器具及び備品

 

無形減価償却資産
 ・特許権
 ・ソフトウェア
 ・営業権
 ・電気ガス供給施設利用権
 ・熱供給施設利用権
 ・水道施設利用権
 ・その他一定のもの

 

生物
 ・牛馬等
 ・果樹等

 

 

2、償却費の損金算入

 

(1)計算パターン

[会社計上償却費+損金経理付随費用等]−償却限度額

 

  (+)減価償却超過額(加・留)

  (−)償却不足額 →繰越償却超過額なし →処理なし
              →繰越償却超過額あり →償却不足額 と 繰越償却超過額 の少ない方
                               ⇒ 減価償却超過額認容(減・留)

 

3、償却限度額の計算要素

 

(1)取得価額

取得態様 取得価額に算入する金額
購入

1、購入代価
2、購入費用(引取運賃、荷役費、関税、運送保険料、購入手数料等)
3、事業供用費用(試運転費等)

受贈、交換等

1、取得時の時価
2、事業供用費用

 

(2)耐用年数
法定耐用年数又は見積もり耐用年数

 

(3)残存価額

@平成19年3月31日以前に取得をされた減価償却資産
・有形減価償却資産→取得価額の10%
・無形減価償却資産→0
A平成19年4月1日以後に取得をされた減価償却資産→0

関連ページ

減価償却(普通償却その2)
減価償却は税理士試験においては重要な論点です。ここでは、償却費の損金算入について理解してください。さらに、旧定額法、旧定率法、定額法、定率法による償却限度額の計算方法を理解してください。
繰延資産
こちらでは、繰延資産の重要な論点についてまとめています。独学の方や企業の経理担当者の方もぜひ参考になさってください。
給与
こちらでは、給与に関する重要な論点についてまとめています。独学の方や企業の経理担当者の方もぜひ参考になさってください。
寄附金
こちらでは、寄附金の重要な論点についてまとめています。独学の方や企業の経理担当者の方もぜひ参考になさってください。
交際費等(その1)
こちらでは、交際費の重要な論点についてまとめています。独学の方や企業の経理担当者の方もぜひ参考になさってください。
交際費等(その2)
こちらでは、交際費等の重要な論点についてまとめています。独学の方や企業の経理担当者の方もぜひ参考になさってください。
租税公課(その1)
こちらでは、租税公課等の重要な論点についてまとめています。独学の方や企業の経理担当者の方もぜひ参考になさってください。